« solo liveでの曲たち | トップページ | プログラムノート2 »

2013年10月 6日 (日)

プログラムノート1

JS・バッハ(1685-1750)

  平均律クラヴィーア曲集第1巻 第1番 前奏曲とフーガBWV846

 子どもの頃は、ただ弾きにくくて難しいし嫌、としか思っていなかったけれど・・実はあまりにも偉大な人でした。「バッハの音楽は天地創造の直前に行われた神自身との対話のようだ」とはゲーテの言葉。

 「平均律」とは当時採用されつつあった新しい鍵盤楽器の調律法で、オクターブを12の半音に均等に分割する方法。バッハは12の各音を主音とした短調、長調計24調による前奏曲とフーガを対にして、48曲完成させた。バッハが行った、音楽の宇宙の探検ともいえる。

この1番の前奏曲は、グノーがラテン語の聖句「アヴェ・マリア」を歌詞に用いて完成させた声楽曲としても有名。フーガは、はじめに提示されたテーマが次々とたたみかけるように現われ美しいハーモニーを作り出している。

 

モーツァルト(17561791)

「ああ、ママに言うわ」による12の変奏曲(きらきら星変奏曲)

現在は「きらきら星」として親しまれているこのテーマは、当時フランスで流行した恋の歌。あちこちを旅したモーツァルトは、ウィーンの弟子や友人にフランスの香り豊かな変奏曲を聴かせようとしたのかもしれない。この可愛らしいテーマが、彼の手によってメロディ、リズム、調等息つく間もなく次々と変化し、最後の第12変奏で華やかに終わる。とても楽しく、わくわくする曲。

 

ベートー・ヴェン(17701827)ピアノソナタ第23番ヘ短調 作品57「熱情」

モーツァルトの音楽が天上から降りてきたものとすれば、ベートーヴェンの音楽は人間の感情そのものを表現したと言われる。この曲は3436才ごろ、交響曲「運命」、「英雄」、第4ピアノ協奏曲など多くの名曲が生まれた「傑作の森」と言われる時期に書かれた。この時期の曲の多くには、あの「運命」の冒頭の有名な“四つの音”が少しずつ形を変え繰り返し現れるが、この「熱情」ソナタにも音型は違うが全く同じリズムで使用されている。ある心理学者は、この音型は、ベートーヴェンが幼少のころ、アルコール依存症だった父親から受けた暴力を象徴しており、様々な曲の中でこの四つの音と格闘し、最終的に「運命」交響曲に昇華され、幼少期の心の傷から解放された、という解釈をしており興味深かった。

 1楽章 Allegro assai

ヘ短調。8分の12拍子。ソナタ形式主題は51の鋭い付点リズムであり、いわゆる

「運命」の動機と対になって繰り返される。

2楽章 Andante con moto - attacca

変ニ長調4分の2拍子。変奏曲形式穏やかな主題と、それにかなり忠実な三つの変奏の後、主題が回想され、唐突に強い減七の和音が打ち鳴らされ、切れ目なく次の楽章に進む。

3楽章 Allegro ma non troppo - Presto

ヘ短調。4分の2拍子。ソナタ形式。熱情の奔流と呼ぶにふさわしい旋律が吹き荒れる。後半はまったく新しいリズムを持つ旋律が現れ、加速して激情の中で全曲を終える。

 

« solo liveでの曲たち | トップページ | プログラムノート2 »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1578516/53506848

この記事へのトラックバック一覧です: プログラムノート1:

« solo liveでの曲たち | トップページ | プログラムノート2 »